紙の月

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    評価:
    角田 光代
    角川春樹事務所
    ¥ 1,620
    (2012-03-15)
    Amazonランキング: 76230位

    宮沢りえさん主演で映画化もされた、女性銀行員による横領事件の話。

    お金っていくらあったら幸せなんかな。
    こんなこと考えても仕方がないけど、金で幸せな時間を買えることは確かだ。
    でもそれはほんのひとときの話で、散々使い込んだ後の焦燥感とか、それに
    よって大事なものを失くすこともある。

    小さい頃からずっと、「お金持ちになりたい」と思って育った。
    今もそう思うけど、その思いはお金を稼ぐほど、弱まってく気がする。
    でも最近ようやく分かった。別にお金が沢山欲しいわけじゃなくて、
    お金のことを考えなくてもいい日々が欲しかったのだと。

    値段を気にせず好きなものを買って、食べたい物を食べ、訪れたい場所を
    訪ね、習い事をしたり、子どもが大きくなって何かしたいと思った時に
    応援出来るだけの経済力が。

    お金に困ることなどない、どこか「ふわふわ」した感じになりたかったのだ。

    ブランド物が欲しいとか、高級ホテルに泊まりたいとか、豪邸に住みたいとか、
    外車を乗り回したいとか、所謂「大金持ち」になるための原動力、強い欲求は
    自分にはない。何かを犠牲にする覚悟も、ない。

    小さい頃から願った「お金持ちになりたい」という思いは、大人になった今
    もう忘れていいのかもしれん。それが自分を、家族を幸せにするとは、とても
    思えない。

    月並みな結論だが、お金で買えないものに人生を費やすことが、その過程の
    苦労や喜びこそが、幸せであるように思う。

    このところ自分が何をしてどうなりたいのかわからなくて、もやもやしてて。
    主人公に自分を重ねて、一喜一憂しながら読んだ。今の気持ちをメモしとく。
     

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