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評価:
東洋経済新報社
¥ 690
(2015-01-26)
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何かと話題になってる「21世紀の資本」
英文で700ページの本が日本語になったら何ページになるんか想像すんのもいやや。ということで、週刊東洋経済の登場。こういうの、庶民にはマジでありがたい。
結論は、「投資による資本収益率は、常に経済成長率を上回る」ってこと。しかも、「資本収益率は4〜5%を維持する」とも。
「金融を支配する者が、世界を制す」って考え方は昔から持ってるけど、株、不動産、債券、そういう金融商品には手を出さない。銀行や保険屋が勧める商品にまともな商品があるわけない。魅力的な商品なら自ら投資するだろうし、末端の庶民にリスクが低くて利回りの良いおいしい商品が回ってくるはずがない。不動産も一緒で、値上がりも期待出来ず、流動性もない日本で投機目的で土地を買おうなんて気にはならんやろ。戦争か大規模な天災が起きて一面焼け野原にでもなれば、投機目的で土地を買おかって気持ちにならんこともないけど、そん時は日本は外国に乗っ取られて終わりやな。結局投資は、投資される側を力づくで動かすほど力を持ってないと、必ず負ける。今までは、だからこそ、金融商品に手を出さないを決めて生きてきた。
が、それって本当に正しいのか。
ゼロ金利が続く限り、土地の値上がりはない。だから土地は買わない。円という、考え方によっては世界一安定した通貨だから、金利がつかなくても、老後の生活資金のために日本の銀行に眠らせとこ。株式市場は「世界全体の富を独占する上位1%」にコントロールされてるから、ババを引かされないよう、手を出さない。これって本当に自己防衛になってる?
ロシアのルーブルの大暴落(ドルに対して、価値が約半分に)、スイスフランの高騰(円ドルで例えると一瞬で115円が75円に)。正しい自己防衛としては、いずれ日本の、世界の金融市場が大荒れになった時に備えて、自らの資産を守る(もしくはその機会に増やしてやる)ために、世界規模でお金がどのように回ってるのか(誰が出資して誰が運用して誰から金を回収しているのか)、言い換えれば、誰が誰を不幸にしているのかを学ぶべきなんじゃないのか。俺は何のリスクも取らず、ただ何もしてないだけじゃん。
株や不動産を買わないことが本当に最善の手か?現状維持は後退。攻撃こそ最大の防御。ピケティが何を書いたかって、金を持たざる者は、持つ者にカモにされてるってことでしょう。自らの身は、自ら守らねば。何もしないことで、守れるものなんかない。